玉簾の瀧・飛烟の滝
玉簾の瀧(たまだれのたき)
高さ約8メートル・幅約11メートル。流れ落ちる清水が「たますだれ」のように細かく美しいことから、この名で呼ばれるようになりました。水音の美しさも特長です。注連縄が飾られていることで見分けられます。
飛烟の滝(ひえんのたき)
高さ約20メートル・幅約10メートル。名の「烟」は「けむり」の意味で、その名の通り、水しぶきが煙のように立ちこめる瀧です。玉簾の瀧と比べて力強さが感じられます。
※玉簾の瀧は、昭和天皇が明治43年7月、御幼少の砌、小田原御用邸に初めて御滞在された際に、小田急電鉄湯本停留所から徒歩にてお越しあそばされた場所でもあります。
この折に昭和天皇は、滝の傍らに咲く金糸梅にお心を寄せられ、御携帯されていた手帳にこの花や滝の様子、帰路の車中から御覧の二子山、早川沖に浮かぶ帆船などを写生なされたことが「昭和天皇実録」第1の432頁に記されています。
玉簾神社
縁結び・水の守り神
玉簾神社(たまだれじんじゃ)
庭園の奥、二つの瀧のあいだを登ったところには、箱根神社・九頭龍神社の唯一の分宮である「玉簾神社」(江戸時代に創建)があります。
玉簾神社は、主祭神に箱根大神を奉斎し、相殿に九頭龍大神・水波能売神・稲荷大神・恵比寿神の神々をお祀りしており、家内安全、商売繁盛、開運出世の社として信仰をあつめています。
当神社は、江戸時代の小田原藩主・稲葉氏の邸内社として創建されたものと伝えられ、第二小田原藩主・稲葉美濃守正則は、江戸幕府四代将軍・家綱の信任が厚く、幕政の最高中枢である老中筆頭に昇進し、寛文期には箱根神社の造営や箱根用水の開発を手掛けた人物として知られています。
神社の記録によれば、明治期、第2代箱根神社宮司・高麗邦泰氏(明治7年就任)が当社の祭典を奉仕していたことが知られ、例祭は毎年8月21日に斎行されます。
オリジナルの絵馬や
おみくじ、御朱印も
九頭龍さまの「縁結び」のご利益にちなんで、天成園ではハートをかたどった特製の絵馬をはじめ、4種類の絵馬をご用意しております。また、玉簾神社の御朱印も授与いたしております。干支や日付入りのもの、季節限定デザインのものがございますので、参拝の記念にいかがでしょうか。
箱根神社神官によって毎月1回斎行されている「名水祭」
このような歴史から、毎月21日には、箱根神社の神官によって水の恩恵に感謝する「名水祭」が執り行われています。
庭園内にある小さな参道の入口では、おみくじや縁結びの成就を祈願した絵馬が並んでいます。本宮の箱根神社・九頭龍神社とともに、玉簾神社の三所をお詣りして、良縁成就の祈願はいかがでしょうか。
たまだれ庵
このように、文人墨客や旅人らにこよなく愛された「玉簾の瀧」を含む庭園の魅力をさらに堪能していただくため、庭園内に茶屋「たまだれ庵」を設けました。
この「たまだれ庵」では、「夏季限定の名物「そうめん流し」や、おでん各種、甘味など、庭園の景色お楽しみながらおくつろぎいただけるメニューをご用意しております。
庭園マップ